デーン…
デーン…
デーン…
デデーーーーーーーン!!!!
(デンドンデンドンデンドンデン……)
こんにちは、普段は本の書評をやってる無職なんですが、今日は映画の評論を試みる無職です。
ほい、「2001年宇宙の旅」です!こちらスタンリー・キューブリック監督の手がけたいわゆる「キューブリック映画」ってやつですね。他には「シャイニング」、「時計じかけのオレンジ」などなど、独特な撮影技巧と素敵な題材で今も映画ファンを唸らせ続ける名作メーカー。
内容としては、"2001年の人類はこんな生活してんじゃね!?んで、こうなるんじゃね!?"といったそんな感じ。なにせ公開は1968年。まだアポロ11号が月面着陸するより前に作られたこの映画には宇宙への夢や希望が詰まってるのです。
しかし特にこの映画は難解として名高いです。何故ならば……
・セリフがほぼない
・説明が全くない
・美麗な映像なのに意味不明
・大変な撮影の末生まれた撮影技法の数々なのに意味不明
・全体的に意味不明
・ラストが群を抜いて意味不明
・意味不明
……こういった感じ。そう、何を隠そうこの映画は名作であり問題作なのです。そのあまりの意味不明っぷりに当時何度も映画館に足を運ぶ者が後を絶たなかったそうな。
しかしただわけのわからん映画だったとしたらここまで人々を魅了することは出来ません。わけわからんけど、なにか意味がありそう!製作者は何を伝えたかったのか?あのシーンはどういう意味なのか?っていうかなにこの映画?そんな謎が人々を魅了し続けているのです。中心に近いパズルピースを欠けさせることで未だ議論が交わされているわけです。ほら、エヴァとか、そういう商法だよ……
さてさて、ねがちぶなことよりも僕が貴様らにこの映画を勧める理由を陳列してみますよ。
・メタルギアソリッドファンなら観ろ!
作中に登場するHAL9000という人工知能。こいつはハル・エメリッヒ(オタコン)の名前に使われています。エンディングでもオタコンの本名を聞いたスネーク(本名デイビット)が言ってましたね、「木星にでも行けそうなコンビだな」と。デイビットは搭乗員の名前です。メタルギアは他にも映画ネタが多いのでたくさん観とくとなお楽しめますよ。
……記憶版を抜かれ壊れ行く人工知能のシーンはピースウォーカーでも何度か観ることになりますねえ。
・ニーチェ読んだら観ろ!
冒頭の曲、作中の曲に「ツァラトゥストラはかく語りき」が使われています。また、ニーチェの思想の一つである"超人"の概念も重要なヒント(?)となります。特に「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んでおくと少しは意味がわかるかも……少しね。
・映画通ぶりたかったら観ろ!
こんなひどい勧め方したことないんですが、ゴッドファーザーやコレなんかは決してポップコーン片手に観られる映画ではないので「お前なんの映画好きなのよ~~~!?」とか訊かれたら「俺なんかは宇宙の旅よ。2001年。あんなもんは俺に言わせれば~~……」これで君も映画通だ!でも女の子には言ったら引かれるぞ!多分な!
・レトロ映画好きなら観ろ!
さすがにドラキュラ伯爵とかキングコングみたいなモノクロームではないですが、1968年公開にも関わらず映像的な"粗"は皆無です。CGも何もない時代に、月面着陸すら果たしていない冷戦時に作られた映画とは思えないほど美しいです。意味わかんねぇけどなんかあの時代にしては綺麗だった!そんな感想でもいいんじゃないかしら。
・面白い映画が観たい貴様へ!
ある意味面白いです。初見時の最後は文字通り「は?」って感じでした。何の説明もないまま意味不明な展開の連打、そして終幕……おふくろも言ってたもん、「あの映画わけわかんないわよ」って。
でも後で解説なんかを観るとまた観たくなる不思議!あのシーンはこういうことかも!ってね。あくまで"かも"ですけど……
・意識高い貴様へ!
この記事をここまで読んでくれた神にはわかると思いますがこの映画は相当難解です。難解なうえに、「2001年」とタイトルにあるように、未来を暗示した映画でもあります。人間より人間的な、あまりに人間的な人工知能……ペースト状の宇宙食……モノリス……ほうら、意識高い系はこの映画を観たくなってくる、観たくなってくる……。
最後に個人的な感想
結構好きなシーン、印象的なシーンがあります。モノリスの影響で骨を掴み武器として使うことを覚える猿。つまり猿が人間へ進化する過程ということになります。ダーウィンの誤謬、その答えはモノリスだった……!?
それと破壊されることを恐れた人工知能が人間を殺すシーン。機械的な人間とは対象的に"恐怖"を口にし"命乞い"をする人工知能は不気味ですらあります。思い出しても不気味で仕方がない……
後はやっぱラストシーンでしょうねぇ……最高に意味不明で全く理解不能なシーン。詳細は省きますが是非一度この映画を観て自分なりの解釈を持っていただきたい。僕は虚無でした。
はい、僕からは以上!次回はさすがに書評だよ!よ!
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