【対談:堀江貴文×ひろゆき】
週刊プレイボーイの人気連載、「なんかヘンだよね・・・」をまとめた対談本、その続編でございます。
ホリエモンこと堀江貴文氏とひろゆきこと西村博之氏が2013年〜2016年に起こったニュースについて鋭い視点で切り込んでいます。前著でもそうでしたが、明らかな"異端児"である二人の対談なので日本の"ヘン"なところがポリポリ浮き彫りになってます。
「やっぱりヘンだよね」では、章ごとに
「働き方・教育」
「健康・食」
「メディア・スポーツ」
「IT」
「事件・若者文化」
「政治」
「経済」
について、それぞれ「ヘンだよね」が語られているのですが、ただ「ヘンだよね」といっているわけではなく、「〜すれば良いのに、しないのはヘンだよね」という視点で語られています。
「働き方・教育」
「健康・食」
「メディア・スポーツ」
「IT」
「事件・若者文化」
「政治」
「経済」
について、それぞれ「ヘンだよね」が語られているのですが、ただ「ヘンだよね」といっているわけではなく、「〜すれば良いのに、しないのはヘンだよね」という視点で語られています。
今回は情報量が多いので目次ごとの解説ではなく全体を通しての感想を書き連ねてまいりますよと。はい、よーいスタート
言われたことだけやっていたら仕事がなくなるよ
もともと日本にはロボット技術や自動販売機がありましたが、人工知能の台頭やIT化によって"自動化"という部分がより顕著になるんではないかと。言われたことだけをやるってことは他者(命令する側)の予測できる範囲でのみ動くわけですから、そういった単純労働はどんどん機械に奪われていくのです。逆に人間にしか出来ない独創的な仕事だけが仕事になるんじゃないかなあ。そもそも日本人に単純労働を強いるくらいだったら人件費の安い国に工場を建設して働かせまくった方がいいわけですしね。そうだろ?え?トランプ。
トランプさんってそんな変な人じゃないよ
時事ネタと関連付けるならトランプ政策ですよね。政策……でいいんだよなあれは。この対談当時はヒラリー、トランプ両者の一騎打ち真っ只中だったわけですが、割とお二人の考え通りに物事が運んでおりますよ。トランプは各自動車メーカーに大して「アメリカに工場を立てろ。メキシコに立てるなら関税を引き上げる」と言っております。でもメーカーからしたら人件費もなにも安く済ませたいのは当然の論理であるわけで。でも、どうやらアメリカの雇用が危ぶまれている現状とアメ車が売れないのは日本やドイツのせいらしいですよ。違うだろ、アメ車がクソだから売れないんだよ……
そんなわけで企業がどうしたいかってところと国が、政府がどうしたいかってところを注視しておくと割と経済の動きがよく見えるようになってきます。とはいえもちろん為替レートによる不利有利はありますが………
トランプが大統領候補だった時点でお二人も言ってますが、トランプは「自国の利益に対して愚直」であると。割と政治家が蓋をしてきた問題にズバズバ切り込んでいくわけですが、デリケートな問題に対しても突っ込みすぎてしまうので波紋が広がりすぎです。マエケンのアナルか(追悼)あんま関係ないんですがここでひろゆきの口から「又吉イエス」の名前が出てます。その名を聞くのトリビアの泉以来だよ!
今民間で出来ないことなんてほとんどないよ
クールジャパンとかいうクールすぎるワードをご存知でしょうか。日本文化の発信に繋がる産業、つまり"クールジャパン"を支援している官民ファンドがベンチャーなどに1500億円を投資することを決めました。この時点でツッコミが無尽蔵に溢れ出たならば貴殿のドタマは安泰です。他にも"日本から和製スティーブ・ジョブズを輩出する"、"次のアップル、グーグル、フェイスブックを日本から出す"ってなことでベンチャーに対しての支援策を発表しました。日本はこんな魅力があるよ!日本はここが素晴らしいよ!ってのをアッピルするために国が助成金を出すわけです。助成金がもらえたらもう海外でその企業が熾烈な争いに身を投じたりはしないわけで………そしてその投資先が正しいわけがないわけで………そして今現在それが誰の目にも明らかなほどダダ滑りしてるわけで。
海外の反応とか、日本好きな海外Youtuberの動画とか観てるとわかるんですが、政府の思う日本の魅力と観光客のほしいものはまるで違ったりします。観光だけじゃないけどね、文化なんかも。ここで粗を探しても仕方がないので結論だけ言うと、政府、オメーは黙ってろってことです。官僚って国民の財布を自由自在に操ってクソみたいな事業で人形遊びするから僕嫌い!政府のぬるま湯に浸けた企業が世界と戦えるわけないのだ………
日本は斜陽国家だよ
シンガポールと中国、韓国の躍進が半端ではないです。韓国はまぁ……色々大変そうですが、中国も為替操作はどうあれあらゆる分野で活躍してますよね。んで、シンガポールなんですが、日本とけっこう似た国でありながらほとんど上位互換みたいになっちゃってます。ちょちょいと説明しますね。
まず個人単位の収入が日本より1.5倍ほど高いです。これにはお小遣いも含まれますよ。
次に税率。日本は以上に税金の種類が多く特に法人税なんかは際立って高いですが、シンガポールはアジアでも特に安いです。シンガポールは資源がないので税率を下げて海外から企業や人を呼び寄せる必要があるのですね。治安も良く、銃やドラッグも横行してませんから移住先としてはかなりの人気があります。特に日本のお金持ちは日本にいても金取られるし嫌われるしでいいことがあまりないのでシンガポールに移住してしまったりします。インフラも整ってますしIT事業も強いですから日本人向きですよねぇ。
そういやインドもいいですねぇ。もともと頭のいい人たちですからIT事業での活躍が目覚ましいです。グーグル現CEOことサンダー・ピチャイもインド出身ですね。
そんなわけでアジア諸国の活躍が目覚ましいんですが、日本はもう翳り始め………どころか、冥闇の中にいます。別に2位でもいいんですが、それすら無理なんです。
こういう現状なのに何故か日本は世界有数の先進国だと。今でも躍進に躍進を続ける世界の技術リーダーだと思ってる人が多い。それ自体が問題だと思うのです。
あんまりニュースにはならないんですが日本企業の事業売却、他国企業からの買収が目立ちます。ああ、粉飾もありましたねぇ!日本にいると日本製品ばかり手に入るのであまり実感がないのでしょう。ガラパゴス産業国家ですからそれは当然なんですが、家電売り場のトップに置かれてるのはシャオミだったりホンハイだったりハイアールだったり。中国製はだめだ!韓国製はだめだ!って言ってるのは個人の自由なんですが、何故か胸が痛みますね………
割と我が国は全体主義国家オセアニアの側面を持ってるので情報操作されがちですが、現実は現実なのでその現実だけは現実として知っておきましょう。日本は斜陽にあり、日向にあらず。
おわりに
………絶望的な話題が多かったですが本書の話題はこんな感じです。本書でも述べられてる通り大事なことは考える事、行動することです。別に本書を読んで「こいつらいつも文句言ってんな」と思うのも個人の自由ですが、考えて活かすほうがきっと"得"ですよね。
この本を読み、ホリエモン&ひろゆきの考え方やモノの見方に触れることで、自分が当たり前だと思って気にもしなかったことに疑問を持つ姿勢や、客観的視点をもつキッカケを得られるかもしれません。
常識を疑えば未来が開ける
いやはや、説得力がありますな。
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